母乳育児母乳育児を希望する方へ
松南病院の母乳育児支援方針
当院では「母乳育児を成功させるための10か条」をもとに、独自に母乳育児支援に関するポリシーを宣言しています。
なぜ、私たちが母乳育児をおすすめしているのか。それにはいくつか理由があります。
母乳は消化がよく、赤ちゃんに必要な栄養をバランスよく含んだ理想の食物です。母乳で育った赤ちゃんは免疫力が高まり感染症やアレルギー性疾患にかかりにくいと言われています。また、お母さんの身体にとっても「子宮の回復が早い」「体重が早く元に戻る」といった効果があり「ミルク代がかからない」「水が手に入らない状況でも授乳できる」といった経済面、環境面でのメリットもあります。
そしてなにより母乳育児はお母さんと赤ちゃんの絆を強くします。
お母さんがおっぱいをふくませ、赤ちゃんがおっぱいから母乳を飲む。この愛情いっぱいのスキンシップを繰り返すことで、出産した女性は身も心も母親へと成長していくことができます。赤ちゃんにはお母さんの愛情が伝わり人間を信頼する心が芽生えます。
女性を母親へ、赤ちゃんを人へと成長させる母乳育児は子育ての原点。
皆さんも、母乳で赤ちゃんを育てましょう。安心して退院していただけるようスタッフがお手伝いします。
赤ちゃんにやさしい病院(BFH)は1991年にWHO/ユニセフが定めた「母乳育児を成功させる10か条」を完全に実施している産科施設のことです。
この制度は世界のすべてのお母さんを助けて、赤ちゃんを母乳で育てられるようにすることによって、すべての赤ちゃんに等しく最善の人生のスタートをというWHOとユニセフの願いを表しています。
松南病院は2008年に「赤ちゃんにやさしい病院」に認定され、ピカソの絵が当院エントランス正面に飾られています。
松南病院母乳育児支援方針
- 妊娠中から母乳育児の利点や乳房ケア、授乳方法について知っていただくために、母親教室等で説明します。母乳育児について不安がある場合には、個別に対応します。
- 出産直後から早期母子接触をすすめ、できるだけ早く直接母乳を飲ませることができるようお手伝いします。
- お母さんと赤ちゃんがいつも一緒にいることができ、赤ちゃんが欲しがるときにはいつでも母乳があげられるよう、母子同室をすすめています。
- 赤ちゃんに医学的に必要のない糖水や人工乳を与えません。必要な場合は、お母さんと話し合いの上で使用します。
- 出生後早期から人工乳首やおしゃぶり等を使わずに、適切な授乳ができるように話し合いの上、支援します。
- お母さんが安心して退院できるよう、ご家族を含めて適切な支援を行います。
- 退院後も母乳育児が楽しく続けられるように、健診等で支援していきます。また地域と連携し、母乳育児支援施設や母乳育児サークルの紹介をしています。
- 母乳育児が困難で母乳以外の栄養方法を選択する場合にも、母と子を見守り、育児を応援していきます。